やまない雨の愛し方

「頑張りたい」は最後のウソ : 波田紗季

何故か歌が歌えなかった!

記憶にある小学生時代のエピソードをもう一つ。

 

 

 

まだ幼かったこともあり

人前で緊張して話せない事の重大さもよく分からず危機感を持たずに暮らしていた。

 

 

小学生の授業は別にそんなに当てられることもないし、決定打のような出来事は無かったのだ。

 

 

小学四年生くらいの時の話。

 

 

私は音楽の授業でみんなで歌を歌うことが大好きだった。

 

多分ポケモンくらい好きだったと思う。

当時のランクでいうと生きる喜びTOP3には入っていた。

 

 

みんなで円になって歌う。

合唱なので自分の声は良く聞こえないが、誰よりも口を大きく開けて一生懸命歌っていた。

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「なみだちゃんの声が一番大きくてすごいよ!」なんてたびたび言われたりして嬉しかった。

 

 

 

 

歌が大好きだった。

授業の中で1番楽しい時間だった。

 

 

ある日、

グループに分かれていつも合唱で歌ってる歌を楽器を使って演奏してそれを順番に発表する授業があった。

 

簡単に言うとバンドみたいな感じで

歌う人1人、木琴1人、シンバル1人、ピアノ1人

のようにグループで好きな楽器を使って演奏をしていくのだ。

 

 

歌が大好きで、歌に誰より自信のあった私は楽器が苦手なフリをして歌係に立候補。

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いつもはみんなで合唱だけど

一人で歌える‥‥! 

 

 

とてもワクワクしていた。

 

 

 

 

 

しかしこれが私が人前で1人で歌う最後になりました。

 

 

 

 

順番に演奏を行ってゆき

ついに私のグループの番に。

 

 

みんなの前に立って演奏が始まります。

特別、動悸がするとかも無かったです。

 

 

が。

 

 

 

声が、出ない。

 

クラス1大きな声で歌っていた私なのに

しぼりだしても蚊の鳴くような声しか出ません。

 

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「なみだ、歌って?」

 

歌ってます。

声出ません。

 

 

あまりの小さな声に、演奏を聴いてる子たちの耳には届かずわたしはボーカルなのにただ立ってる人。

 

 

私の歌唱が口パクみたいなもんなのを見かねた優しい親友が楽器担当なのに一緒に歌ってくれて事なきを得ました。

 

(ありがとう、、スウィートマイエンジェル、、)

 

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当時は

どうしてだろう、、歌好きなのに、、

くらいに思っていましたがやんわりと自覚したのもこの時でした。

 

 

 

シンプルに人前で声が出ない。

誰かのせいや状況のせいと言うより

私は発表ごとが苦手だ・・・。

 

 

そしてこれはその後の人格形成にも大きく影響する。このタイプはもう、元気で明るい子にはなれないのだ。

 

 

仲のいい友達といるときはひょうきん。 

好きなことはベラベラ喋る。

家族の前ではデカイ態度。

 

例えばそんな人間でも

社会的なコミュニティの中(学生時代は学校)で意見を言う・思いを伝える・己を表現するができなければ端っこを生きていくことを余儀なくされる。

いてもいなくてもいい役で存在する脇役かのように。

 

 

 

 

世界は、広い。

選択肢は、無限だ。

 

 

だけど渦中にいる時はそんなことは考えられない。

雨雲の下にいる時は、雨は降り続けるのだ。 

その雨雲の上がどんなに晴れていても、今降り注ぐ冷たい雨に心が持っていかれてしまう。

 

辛く、疲れて晴れた道の向こうまで行く体力を削りとられる。

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だけど大丈夫。

雨が降り続けても、私はちゃんと自分の人生を愛することができた。

 

 

この後の人生の予兆を感じる小学校時代を終え

私は中学生で同級生からイジメを受けることになる。気が変になるくらい涙を流す事になる。

 

全ての自尊心を傷つけられるが私の人生は終わらない。

 

イジメから学んだ事もあった。

 

 

全て綴って行く。

ちなみに20年以上の時をこえて

歌は歌えるようになる。

 

心配するな、幼い私。

お前には、29歳の私がついてる。